落ち着く事を知らない犬。
8歳のミニチュアプードルのティアラちゃんのレッスンです。
主題は『吠え』
事前情報を頂いていたのですか、会って見ると思った通りのワンさんでした。
ずっとソワソワ…ピョンピョン跳ねる…そして吠える。
8年間『興奮』を切るという経験がないのです。
まずは座学で『犬』とはどういう動物なのかをお話ししました。
犬と人は全く違う感覚で生きているのです。
『犬』を理解してもらうことからレッスンスタートです。
マンションのエントランスまで迎えに来てもらった時から私の観察は始まっています。
どの状態で吠えるのか?
どんな心理で吠えているのか?
吠えた時のママさんの対応は?
それに対してのティアラちゃんの反応は?
エレベーターを上がり家に着く頃には大体の関係性が見えてきます。
ティアラちゃん、人を頼る人に任せるという事を知らないのです。
主導権がティアラちゃんにある状態ですね。
なぜ犬に主導権があってはいけないのでしょう?
主導権を握るということはその場を仕切るということです。
忘年会で例えましょう。
幹事さん(忘年会開催の主導権を持っている人)をやった事がある方はお分かりだと思いますが、お店選びから予算の決定、そして当日の場の仕切り…。
終わってからぐったりしませんか?
幹事さんは、参加者みんなが楽しめるように気を配ります。トラブルが起こった時は真っ先に駆けつけて解決しなくてはいけません。常に目を光らせ、自分自信が『ゆっくり楽しむ』なんてできないですよね。
主導権を握っている(握らされている)犬は毎日幹事さんをやっているのです。
しかも、ルールがわからない人間界で。
常に気を張っている状態なのです。いつどんなトラブルが起こるか分からないので一息つける時がありません。
気を張っている=興奮。
日頃から興奮度が高い犬は、少しの刺激で興奮MAXになり『吠え』や『噛み』という行動に出ます。
ではどのように解決しましょうか?
吠えている事を叱る?
吠えない環境を作る?
吠えている対象から気を反らす?
どれも間違いではありません。
ただ、犬が幹事さんをやっている以上効果は薄く、再発します。
まずやることは『幹事さんを辞めてもらう』ですね。
幹事さんという任務から外れてもらうことで日頃の興奮度を下げることが先決なのです。
それではティアラ幹事から主導権を奪いましょう。
ピンポン吠え。
ピンポンが鳴った時に何に対して吠えるのかを確認します。
ティアラ幹事は玄関に向かって吠えるのではなく、ママさんのそばでクルクルピョンピョンしながら吠えています。
『誰か来たよ!誰か来たよ!』と余計な報告ですね(笑)
ピンポンが鳴っても来客が来てもティアラちゃんには何も関係ない事なのです。
ここでいつもはティアラちゃんを抱き上げていたママさん。
これは禁止ですね。
『ママが対応するから黙っていなさい』と伝えます。
声は出さずティアラちゃんには触れずに。
何度かの練習で理解してきたティアラちゃん。
初めはティアラちゃんが理解しやすいように大きなアクションをとってもらいますが、最終的には警告音(舌打ち)だけで興奮を鎮めることが目標です。
飲み込みの早いママさんアクションはバッチリです。
目標達成には『継続し習慣にする』ことが近道。
良い報告が楽しみです。
この後、玄関の出入りやエレベーターの乗り降り、エントランスでの過ごし方、そしてハウスでの過ごし方などなど、盛り沢山のレッスンでしたが、長くなりそうなのでまた次回。
出張トレーニングDeep.dog
代表 堤 亜紀
Mail→deep.dog@softbank.ne.jp
Tel→090-8521-5674
URL→http://www.eonet.ne.jp/~deep-dog/

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